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執筆者の写真ふじっこぱん

映画「かもめ食堂」

これはうちのシナモンロール。


何か本が読みたい気分だったのだけど、読みたいと思える本が手元に無くて、なんとなく、久しぶりに映画、「かもめ食堂」を観ました。


2006年の映画なので、その頃にも何度か観た記憶。DVDも持ってる気がする…どこかに…(Amazon primeで観た)

すごく人気の映画でしたよね、確か。


内容はあんまり覚えて無くて、印象的なシーンだけなんとなく覚えてた。

14年前、どんな風に感じて、どこが面白いと思ったのか、全く思い出せないけど、今の方があの頃よりうんと、しっくりくる感じがした。

多分昔観た時は、憧れとか、ファッションとか、そんなものも混ざっていたんだと思う。


今の私と同世代の女性たちの、それまでとか、所在なさ、たまたま重なったその時間は穏やかで、優しい。


きっとずっとそんな風に過ごしたかったのに、ずっと頑張って、どこかで無理をして、緊張して、生きてきた人たち。


時々散りばめられる小さなエピソードはまるでファンタジーなのだけど、今の私にはなぜかすごくリアルに感じる。


美味しくいっぱい食べてくれる人が好き。

そんな店主が無理せず続ける小さいお店に、少しずつ、お客さんという名の、いろんな道を歩んできた「人」が集まる。


そんな「人」たちの細かい人生の背景はほとんど描かれない。

そこはそんなに重要じゃない。みんないろいろあって当たり前だから。

ただ日々の中、この時間をここで過ごしたい。と、足を向ける。それだけのことなのだけど、そこを選ぶ人と選ばない人とでは、その先に見える風景はきっと全然違うんだろう。


最後のシーン、満席になったお店。

そこにはたくさんの「人」がいて、それまでとこれからの「道」がある。

その時間、その場所で、美味しいと笑いながら、時々泣きながら、ごはんを食べる。

悲しくてもお腹は空くし、優しい美味しいものは、きっと心の栄養にもなる。

「自由」って、そんなに頑張らなくても手に入ると思っていて、でもそれを選ぶには、ちょっと覚悟がいる。

大きな事はできないかもしれない。でも今私は「自由」だなって思えています。


私がシナモンロールを焼くきっかけは、この映画でした。

パンフレットの裏に書かれたレシピ(確か塩が書かれてなかったので塩は足した)で焼いてみたのが最初です。

販売用は卵を入れないので、今は完全オリジナルレシピですが、こんな風に皆んなが笑顔になるパンはどんなんだろうと、慣れない材料と成形に四苦八苦した記憶笑。お店を始めて3年目くらい。


これまでのこと、今のこと、これからのこと、日々に追われ、いろんなことに慣れて、大切なことを忘れていくことが一番怖いです。

のんびりゆったりで語られるこの映画には、とても大切なことがたくさん詰まっていました。



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